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ドイツ発!長引くパンデミックでも成長!キャンピングツーリズムの躍進
長引くパンデミックでも成長した数少ない観光部門はキャンピングツーリズムです。ドイツのキャンピングカー需要はここ数年上昇傾向が強まっています。心豊かな余暇ライフを楽しもうとする価値観は、今の日本人と共通の様です。
ドイツでは入場者数と過去最高の売上更新
コロナ感染拡大で開催中止を余儀なくされたドイツの見本市ですが、9月にデュッセルドルフで行われた大規模メッセのキャラバン・サロン(国際レジャー用車両・洋品展)は十分な入場者数と過去最高の直販額などを記録し大成功!観光大不況の中、将来性あるとしてメディアの関心を集めています。
キャンピングカーへの関心は特にミレニアル層で強く、大幅に売り上げを伸ばしている。ドイツキャラバン産業工業会によればキャンピングカーとトレーラーの20年度新規登録は11月にすでに10万台を超えて年間新記録を達成し、キャンピングカーは4割も伸びました。
将来性のある旅行業!サステイナブルなクルマ旅に注目
マーケットリサーチのGfKやドイツ経済科学研究所、ドイツキャンプ場協会等はコロナ禍でも成長するキャンピングツーリズムの持つ潜在性と経済効果を発表しています。ドイツのキャンプ場とカーパーク(数泊の車内宿泊許可駐車場)の上部組織であるドイツキャンプ協会BVCDによれば、20年のキャンピングツーリズムは過去最高の19年とほぼ同水準で推移した。20年1~9月のキャンプ場宿泊統計では3121万泊を数え、春のロックダウンにもかかわらず歴史的記録年となったそうです。
11月のロックダウンで再び宿泊できなくなったため20年度の宿泊数は微減となるようだが、大打撃を受けた他の宿泊施設とは雲泥の差です。オートキャンプは魅力的で安全、将来性のあるサステイナブルな旅行形態であること認識されつつあります。
現在、ドイツで登録されているキャンピング車両は130万台弱(キャンピングカー59万台、キャンピングトレーラー70万台)で、新規登録は年々増加。定住トレーラーと改造した乗用車を含めれば163万台にのぼる。
観光経済研究所の算定ではキャンピングツーリズムの19年経済効果は旅行先における消費、往復旅費、用品や車両を含め148億ユーロ(約1兆8000億円)で、16年と比較して約18%増加した様です。ドイツのキャンパー愛好家は国内旅行が多く、国内の観光を潤し雇用を創出しています。ドイツのキャンプ場における19年宿泊数は、連邦統計局の発表では3576万泊となっている。経済研究所はカーパークや定住トレーラーなどの宿泊数も加えて1億泊以上にのぼります。
オートキャンプ1泊分の排出ガスはホテル1泊の10%!
またハイデルベルクのエネルギー・環境研究所は、さまざまな旅行形態の排出ガスを調査し、オートキャンプは飛行機+ホテルや車+ホテルの旅行形態より環境に優しく、鉄道旅行にも劣らないと評価した。車自体は往復移動に排出ガスを出すが、キャンプ場宿泊はホテルが出す排出ガスよりはるかに少なく、ホテル1泊はオートキャンプ1泊の10倍の排出ガスを放出する模様。オートキャンプはサステイナブルな旅行を求める消費者に応える旅行形態と評価されています。
ソロキャンプが20年流行語大賞トップ10に入り、日本でもキャンピングの関心が高まっています。今後の日本国内と海外でのオートキャンプの展開に目が離せませんね。