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T-590コンセプト 開発レポート 第七話「格闘」
2012年6月18日
平面デザイン完了!
ここからモニター上で3D(立体)に起こす。3Dに起こす事は、実はかなり手間な作業。2次元のイラストでは誤魔化す事が出来ても、立体では矛盾が発生するからだ。
昔、教科書にも載っていた“エッシャーのだまし絵”と同じだ。
イラストでは成り立っていても、立体は成り立たない。
我々の場合は、「成り立っていると思っていたものが、成り立っていなかった。」が真実である。
そう言えば、巷では“トリックアート”と題してまた似たものが流行っていると聞く。
3Dは基本全て寸法を入れる、つまり三面図だ。
矛盾があれば、コンピューターがエラーを訴えてくる。
大きな修正は数点しかないが、その修正が難しい。
修正には図面上の数字を「ポン!」と入れ込むだけ。ただ、形が大きく変化する。
ずーと拘ってきたその形が。
格闘、格闘、格闘の末、徐々に姿を現し始めた。
そのボディーラインを公開する。
中にある車両が元々のハイエーススーパーロング。
こういったスケルトンで表現する事で、車両と架装部との接合面をチェックする事が出来る。ここまでやっているのは我々“kaihatu”だけ。(だと思う。)
接合面の修正は極めて重要! 後に紹介する車両強度に大きく影響するからだ。
既に理屈を超えている。
「カッコイイ!」と我ながら思うのである。
さらにサイドから。
もはやキャンピングビルダーの枠を超えている。
「車両メーカーだ!」と我ながら思うのである。
と、現実と妄想と闘いながら明け方まで数字の打ち込み(修正)が続く…。
by“kaiahtu”